2013年7月30日火曜日








架空の街。
詩人どもの巣窟。
夏の空が下腹部あたりを蠢くホテル。

ある男は格子状の窓辺から古い歌をハミングする。
ある男は格子状の窓辺から向いの窓辺の女へプレヴェールを朗読して聞かせる。
ある男は格子状の窓辺からオレンジの皮を捨てる。
ある男は格子状の窓辺からの眺めを女の太腿に写生する。
ある男は格子状の窓辺から他の部屋の時計を覗き込みゆっくりと歳をとる。
ある男は格子状の窓辺から空想の鳥を待つ。


予定無き長期滞在。
午後三時の陽射しを浴びに滞在者たちは部屋を沈黙へと返す。
ほら空白を楽しんで。
ナイマンのピアノ
ストロボが待ち構えて
ジャッカルが月に背を向けて
石畳が雨で輝いて

ホテル・リスボアの一角で
架空の街のホテルのロビーで
夏に
人生は美しい
とても




2013年7月29日月曜日




マルセロが夏空を連れて帰って来る。
 pvの撮影をしている。
夏のべったりとした空気からは隔離された空間で。
モデルという形容詞があり、
撮影という動詞があり、
この空間は形成されている。
自分はまあ言語の外側だね。

モデルの女の子は細い足に青い髪に目のまわりを赤くメイクしている。
鳥のようだ。
どこから飛んで来たのかな。

想像しよう。
美しい。
ランゲルハンス島や太陽の下で虹色に輝く黒い羽根、
海を撫でる風や彼女と重力のバランスについて。



2013年7月25日木曜日





何気なく快楽的にかざって。
黒の沈黙と
白と赤。
小さなパリ。
未だ見ぬ懐かしい時代。
きっとどこかで待ち合わせていた。

絵の具まみれでチョーク片手に
艶めかしい春を待て。


空気や匂いは正当だよ。





2013年7月17日水曜日



and escape to the safe place。
いい言葉だ。

いつだって
どこへだって。

ここから。









散文的な日常から抜け出すために。


地中海は5時か6時には亜鉛に変わる
/ジャンコクトー



2013年7月13日土曜日





展示中はspace yukaruhiiさんにコラージュのワークショップをやっていただいた。
展示前の打ち合わせで誰かコラージュの講師をやってくれる人はいないかという話になり、コラージュって言ったら僕の中でこの人しかいない。
大成功でしたね。
space yukaruhiiさんありがとうございました。

不思議な人だね。
アートへの愛と宇宙と笑いに包まれている人。
子どもの時分に美術室の奥に迷い込んでそのまま大人になってしまったような人。
motherwellの画集を気軽に売っていただいたこともある。
頭上がらないよ。




































arro・muguetさんで花の絵を飾らせてもらって
boiteのオーナーさんに絵を見つけていただいて
展示のオファーをいただいて
流れは申し分なかった。
cafe mozartで展示をしてから2年以上たっていて
展示を考えていたところだったから。
Right on time。
アンソニー・キーディスが歌っているだろ、
時間通りだって。

boiteのオーナーさんは2年前のmozartの展示を偶然にも見てたらしい。
すごいね。人生は面白い。

絵が行き先を道標を指してくれてると思う。
どこかへ連れて行ってくれると信じているうちは大丈夫な気がする。
次はどこへ行こう。気まぐれなpisces。
流れて行こう。
激流のほうがいい。


2週間のロングラン
光いっぱいのギャラリー
たくさんの方々に足を運んでいただいてありがとうございました。
thanks thanks thanks!!




hiroyuki







bloggerに移行。
boiteの展示を区切りにと思っていたのだけどなかなか書ける環境じゃなかった。
ごめんなさい。
だから記事は展示のことから書いていこうと思う。





 hiroyuki